興味がある漢方薬を学んでいます
今回は『消風散』です
漢方にご興味がある方のご参考になればと思います
漢方を学ぶ56/清熱剤/清熱利湿/消風散ってどんな調合?
薬のメインの役割は?
湿疹、蕁麻疹など皮膚疾患に使われる
養血しつつ風湿熱をのぞく
どんな証を改善するの?
1)風湿熱の証
風湿熱とは?
「風邪+湿邪+熱邪」 のこと
・風邪とは?
風のように発病が急で、変化が多い
体表部、呼吸器を侵すことが多い
痒みが強かったり、患部があちこち移動しやすい
風邪がないところにはかゆみはでないとされる
・湿邪とは?
病邪の一種
べっとりと湿っぽく、重く、経過が緩やか、体内に停滞しやすい特徴がある
・熱邪とは?
病邪の一種
勢いが激しく、熱証(実熱)をあらわすのが特徴
熱邪のうち、化膿、強い炎症がみられる証は「熱毒」と呼ばれる
2)風疹
現代医学でいう「じんましん」のこと
3)湿疹
風疹、湿疹が起こる原因は?
風熱、湿熱が体の中で勢いを増しているときにおこる
これらは血脈にはいり、コントロールが効かなくなると皮膚に症状がでるようになる
どんな調合?
計13種の生薬
君薬:
1,荊芥
風邪をちらして、かゆみをとめる
2,防風
風邪をちらして、かゆみをとめる
3,牛蒡子(ごぼうし)
風邪をちらして、かゆみをとめる
清熱作用あり
4,蝉退(せんたい)
風邪をちらして、かゆみをとめる
清熱作用あり
臣薬:
5,蒼朮
風邪を除いて、湿邪を乾燥させる
胃腸をまもる
6,苦参
熱邪をさます
湿邪を乾燥させる
痒みをとめる
7,木通
湿熱を乾燥させる
清熱作用あり
佐薬
8,知母
熱邪をさまして、炎症による発赤、熱感をしずめる
9,石膏
熱邪をさまして、炎症による発赤、熱感をしずめる
10、当帰
養血し、血流を整える
皮膚の乾燥しずぎ、萎縮するのをふせぐ
11,地黄
養血し、血流を整える
皮膚の乾燥しずぎ、萎縮するのをふせぐ
12,胡麻仁
養血し、血流を整える
皮膚の乾燥しずぎ、萎縮するのをふせぐ
使薬:
13,甘草
諸薬の薬性の調和
化膿性の炎症をのぞく
どんな人に調合する?
ケース1)
蕁麻疹に一年以上悩まされている
痒くてたまらない
膨疹は赤く隆起し、入浴、飲酒で悪化する
証:風湿熱
服用1ヶ月で全治したケースあり
ケース2)
(主婦)
湿疹です
手が熱く感じられる
手指は赤く、ひび割れている
かゆみを感じてかくと汁がでる
証:風湿熱
服用継続で少しずつ状態がよくなり、6ヶ月後には治ったケースあり
さいごに
今回は、『消風散』を学びました
次回は、『十味敗毒湯』を学んでいきます
最後まで見ていただきありがとうございました
ではまた!
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